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暮らしに役立つ防災テクニック 第2回 普段使いの防災グッズと対策【家庭内流通備蓄のすすめ】

一般的に食料は10日分、日用品は1ヶ月分備えておくことが勧められていますが、すでに自宅に買い置きしている冷凍食品や常温保存のお米やパスタなどでも充分過ごせる量があるご家庭が多いのではないでしょうか。防災用に特別なものを用意するのではなく、普段食べ慣れているものを少し多めに買って使いながら備蓄していく「流通備蓄」が無駄のない防災対策としておすすめ。日用品に関しても使い慣れているものが避難時の心身のゆとりを作ります。普段使っているもので防災に役立つものがないか考えてみましょう。

目次

飲料水や生活水は使った分だけ補充

ペットボトルやウォーターサーバーを使っているご家庭は、日頃からストックを多めに用意し使った分だけ買い足す。水道水を利用している場合はポリタンクに備蓄分をストックして、3日に一度のペースで新しい水に入れ替えましょう。置き場所に苦労するので、ソファーの下やクローゼットのスミなどデッドスペースを利用すると普段邪魔にならず、いざという時すぐに取り出せます。

Point

防災というとどうしても「水」を買い置きするという発想になりますが、水分補給が目的なものに関しては家族が好きな保存のできる飲み物でOK。いつも飲んでいる好きなものが飲めるということだけで気分も前向きに、元気も出てきます。

いつも使っている食品を利用する家庭内「流通備蓄」

最近の非常食は味もよくバラエティに富んだものが出回っていますが、家族全員の一週間分を確保するのは、価格面の負担と賞味期限の管理が難しくなってしまいます。そこでおすすめなのが常温保存できるお米や乾麺、乾物、レトルト食品、缶詰などです。いつも同じ場所に保存し在庫量を把握。古いものを手前に置くことで賞味期限の管理も簡単にできます。

Point

日持ちする食品の他にあると便利なのがフルーツ。例えばバナナ・キウイ・りんごなどは栄養分と水分があるだけでなく、調理器具いらずで生で食べられる、腹持ちがいいなど防災食として嬉しい食材です。また、普段食べているお菓子やおつまみなども美味しい保存食として災害時に活躍してくれます。

災害時にも活躍するアウトドアグッズ

テントや寝袋などのアウトドアグッズは、自宅避難や避難所生活で安全なスペースやプライバシー確保に役立ちます。また、懐中電灯とランタンの機能を併せ持つ照明や、暗い中を歩く際に役立つ両手を使えるヘッドランプなども便利。クーラーボックスやレジャーシートも重宝します。

Point

家族でキャンプを楽しむために買え揃えたキャンプ用品のほとんどのものが、防災用品として利用できます。もちろん炎やガス、匂いなどが発生するものは細心の注意が必要。避難所だけでなく自宅避難でも周りの人たちに配慮して迷惑にならないよう心がけましょう。

ラップやレジ袋など日用品を利用・代用

普段家で使っているもので防災用品として役立つものがたくさんあります。例えば食材の保存で使うラップは、災害時にもさまざまな場面で活躍してくれます。食器にラップを敷くことで食器を汚さずに食事ができるほか、手袋代わりにして食材をつかむことができるため衛生的です。また、最近人気の保温下着の重ね着で防寒対策をしたり、スーパーのレジ袋は骨折時対応の三角巾や赤ちゃんのオムツカバー替わり、貯水容器になるなど、身の回りにあるもので利用・代用することを考えると、防災対策への負担感が軽減します。

Point

懐中電灯がわりに使えるのが、平常時にバルコニーや庭に設置できるソーラー対応のガーデンライト。電池切れや長期保存による電池の液ダレの心配もなく、室内に取り込んですぐ使うことができます。また、コンサートでよく見かけるケミカルライトは100均でも手に入るし、ポキッと折るだけで使えるので便利ですよ。

救急セットも普段のものをアレンジ

大規模な災害が発生すると、医療機関はたちまちパンク状態になります。ご家庭でも可能な範囲で応急手当ができるよう救急セットを作っておきましょう。災害時だけでなく平常時の急な病気や怪我の応急処置にも役立ちます。食品や日用品のように救急セットも防災用としてではなく、普段使いのものをアレンジすることで使用期限が過ぎることもなく安心です。処方された薬などを飲んでいる場合は、お薬手帳など薬の内容がわかるものを一緒に保管しておくと便利です。

Point

お薬手帳の代わりに活用すると便利なのが「お薬手帳の携帯用アプリ」。災害時だけでなく、撮影した処方箋を調剤薬局に送信して受け取り予約ができたり、健康管理機能などがついているので普段使いでも活躍。災害時は携帯を持ち歩いていればお薬手帳アプリからいつも飲んでいる薬を確認してもらい、処方箋なしで薬局からお薬をもらうことができるので安心です。

監修

国崎信江

地震調査研究推進本部対策委員会、防災科学技術委員会、消防審議会など国や自治体の防災関連の委員を歴任。現在は講演活動を中心にテレビや新聞などのメディアに情報提供をおこなうほか、被災地において状況に合わせた迅速かつきめの細かい支援活動を続けている。主な著書に『決定版 巨大地震から子どもを守る50の法則』(ブロンズ社)『サバイバルブックー大地震発生その時どうする?』(日本経済新聞出版社)『マンションみんなの地震防災BOOK』(つなぐネットコミュニケーションズ)などがある。